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【メディア掲載】共同通信系メディアのNNAにて、【ASEAN】ベトナム医療は魅力的な投資機会か?(7)を掲載

弊社代表杉田浩一による共同通信系メディアのNNAのWEB特集「経済ニュースから見るASEAN」連載が掲載されました。

NNAの掲載記事「【ASEAN】ベトナム医療は魅力的な投資機会か?(7)」はこちら

<掲載内容の抜粋>

東南アジア諸国連合(ASEAN)主要国において、医療分野は総じて注力分野だ。最新の医療サービスをより快適な環境で提供すべくしのぎを削っており、そのアグレッシブさは日本のそれをしのぐかのようだ。

NNAの10月5日付記事「公営病院と南洋工科大など、終末医療で提携」(https://www.nna.jp/news/result/1670589)によると、シンガポールの公営病院運営会社ナショナル・ヘルスケア・グループ(NHG)と南洋工科大学(NTU)、ホスピス(緩和ケア)を運営する非営利団体のドーバー・パーク・ホスピスは3日、末期の非がん性疾患の患者を対象とする終末医療で提携すると発表した。

同記事によると、シンガポールの終末医療はがん患者が中心となっているが、がん以外の病気で臓器不全が末期状態になる患者が増えていることから、NHGとNTU、ドーバー・パーク・ホスピスは共同で、こうした患者の終末医療に特化した研究・教育施設を開設することで合意したという。

NNAの10月13日付記事「パークウエー、がん向け精密医療サービス提供」によると、マレーシアの病院経営大手IHHヘルスケア傘下で医療事業を手掛けるシンガポールのパークウエー・パンタイは、一人一人に合った治療法を選択する「プレシジョン・メディシン(精密医療)」サービスをがん患者向けに提供すると発表している。

パークウエーは7月、シンガポールの分子検査会社アンサナ・ホールディングスの株式55%を930万Sドル(約7億7,200万円)で取得していた。アンサナが持つ精密医療技術を活用し、がん細胞の遺伝子を「次世代シーケンサー(NGS)」で解析して、特定分子の働きを阻害する分子標的薬を投与する。国内の民間医療施設で同様の治療設備を持つのは初という。

アンサナは、シンガポールと香港で米国臨床病理医協会(CAP)の認定を取得した研究所を構え、がんの遺伝子検査や母体血を用いた出生前遺伝学的検査、アレルギー検査などを手掛けている。

こうした高度な医療を求めるのは、何も先行するシンガポールやマレーシアだけでない。ベトナムをはじめとする国々においても、高度医療に対するニーズは極めて根強い。

このシリーズでは、「ベトナム医療は魅力的な投資機会か?」と題して、ベトナムにおける医療環境を見ながら、日本企業にとっての事業機会としての可能性とリスクを検証している。

前回記事(https://www.nna.jp/news/show/1684709)では、ベトナム中部の都市ダナンに新たにオープンした、ビンメック・ダナン病院開設における、熾烈な人材引き抜き合戦を紹介した。そこでは、公立病院の医師に対する評価が高いベトナムでいかに有力私立病院が優秀な医師の引き抜きに必死に取り組んでいるかが見て取れた。

さて、今回はそもそもベトナム市民が、医療機関の選択においてどのような点に重視しているのか、またその結果として公立病院及び私立病院に対して、どのように評価しているのかについて、現地でのアンケート調査の結果から説明する。